LVA(リンパ管静脈吻合)手術は医療保険の給付対象となります。全身麻酔でのLVA、脂肪吸引術、象皮病根治術、リンパ節移植術は、安全性を担保するため、JR東京総合病院リンパ外科・再建外科にて入院加療を行います。三原の診察時にご相談ください。
局所麻酔下で行われる低侵襲で体に優しい手術です。高性能顕微鏡と世界一細い針糸を使ってリンパ管と静脈をつなぎ、リンパの流れを改善することで、むくみや蜂窩織炎、痛みなどの症状を緩和します。
手術を受けたその日のうちに帰宅できることで、ご家庭の事情やお仕事の都合で手術を諦めざるを得なかった方々にも、このたび、日帰りによる「LVA(リンパ管静脈吻合)手術」を検討していただける運びとなりました。
当院では徹底したコロナ感染対策・3密対策を行っております。完全予約制での診療スケジュールにより、患者様やそのご家族が、他の患者さんと顔を合わせない運用となっております。また、診療所スタッフも徹底したコロナ感染対策を行っております。安心して受診頂ければと思います。
三原誠医師による日帰りLVA手術の診療パンフレット(PDF)は、こちらからダウンロードできます。
治療のメカニズムを簡単に説明します。リンパ節郭清後のリンパ管内圧は、100mmHg以上に上昇すると言われています。対して正常な皮下静脈内圧は10mmhg以下です。リンパ管と静脈を直接吻合すると、リンパ管内圧と静脈圧の間で圧較差が生じ、異常に上昇したリンパ管内圧は、静脈圧近くまで降圧できると考えています。これまで行われてきた保存療法が対症療法であったのに対し、LVAはリンパ管内圧の上昇というリンパ浮腫の病態に直接働きかける、本質的な治療といえます。
また、しっかりとしたバイパス路が作成できた症例に関しては、術後にリンパドレナージや、弾性ストッキング着用を行う事で、これまで以上に浮腫軽減効果が出てきます。局所麻酔による低侵襲手術に進歩してきたことで、90才以上の患者さんも問題なく手術を受けています。 手術時間は2~3時間程度となります。 以下に、手術動画(英語)を掲示致します。手術創は1~2cm程度で、体の負担はとても小さな手術になります。現在では、手術前に、エコーやICG検査にて正確に静脈や、リンパ管を同定できることができるようになり、手術成績が飛躍的に向上しました。
※尚、心臓疾患(狭心症、心筋梗塞)などで日帰り手術が適切でないと判断した場合は、JR東京総合病院リンパ外科・再建外科にて入院での手術(執刀;三原誠 医師)をお勧めします。
低侵襲で体への負担が小さく、術後の経過がとても穏やかでもあることから、日帰り手術に適していると言われています。
手術に関する説明書はこちらを参考にしてください。手術の詳細や合併症に関して記載しております。
手術をご検討される患者様は、しっかりと検討の上、治療に臨んでください。
術前外来では、術前検査(採血・心電図)と、手術の説明、手術室見学(※手術台に横になっていただき、当日のイメージを持っていただきます。)、リンパ浮腫の診察を1時間~1時間半ほどかけて行い、患者さん・ご家族ができるだけ安心して手術を受けていただけるように準備を整えます。この術前外来にて、安全に日帰り手術が実施できるかどうかを医学的に判断いたします。
原科医師、診療所スタッフはLVA(リンパ管‐静脈吻合術)に関する知識と経験を有しておりますので、質問や心配等があれば、この術前外来にて解消してください。執刀医である三原医師に質問がある場合は、スタッフで質問を承り、後日回答いたします。
尚、事前にかかりつけ医療機関にて心電図、採血を終えられている方は、術前外来時の検査は必要ありません。