LVA手術と、最適な保存療法、リハビリの組み合わせにて一生涯にわたりサポートします。三原医師の診察は、こちらからご予約ください。
日帰り手術は、むくみクリニックにて手術実施となります。入院手術・リハビリは、JR東京総合病院にて行います。
私どもの診療に関して、患者さん、ご家族に理解頂けるよう医療マンガも作りました。ぜひ、読んでみてください!
私共の診療チームでは、患者さん一人一人の目標に合わせて治療方針を決定しており
ます。代表的な症例をご紹介いたします。診療に関しましては、患者さん、ご家族に理解頂けるよう医療マンガも作りました。ぜひ、読んでみてください!蜂窩織炎に悩まれているリンパ浮腫患者さん向けの情報はこちら。
早期リンパ浮腫(予防的LVA)に関する情報はこちら。
【60代女性 子宮がん術後の両下肢リンパ浮腫】
18年前に子宮頚癌に対して広汎子宮全摘術、リンパ節郭清術、放射線治療術を受けました。治療後から、両下肢リンパ浮腫が出現し、保存療法を行いましたが徐々に症状が悪化しました。ここ数年は年4回程度の蜂窩織炎(40℃程度の発熱)が起こり、また、リンパ漏が下腿裏面や大腿内側から持続している状態で、圧迫療法を行うことも、社会生活を送ることも大変難しい状態でした。当診療チームにおいて、2回の局所麻酔下リンパ管静脈吻合術を行い、蜂窩織炎が起こらなくなったことで圧迫療法を行えるようになり、浮腫の改善に加えて、リンパ漏も消失しました。
私共の診療チームは、医学的データに基づき、患者さん一人一人の目標にあった治療方針を決定しております。
そのために、患者さんご自身のリンパ機能を知ることが重要です。当院では全症例に対して、リンパシンチ検査を行い、リンパ機能を評価の上で、治療方針を決定しております。上記患者さんは、著しい浮腫に悩まされていましたが、良好なリンパ機能が残存しており、LVA(リンパ管静脈吻合術)の有効性を確認したうえで手術を実施しました。
私共の診療チームでは、年間400件(肢)以上のリンパ管静脈吻合術(LVA)を実施しております/平成30年。全例において、治療効果の科学的解析を行っており、日々治療成績の向上に努めています。この豊富な治療データを基に、患者さん一人一人の治療方針を決定しています。これまでのリンパ浮腫治療は、「足を高くして寝てください」、「温泉はやめてください」、「スポーツは避けてください」という行動制限によりなされていました。
当診療チームの治療方針は、適切な治療(保存療法、ダイエット、外科治療等)を行うことで、日々の生活を積極的に楽しんでいただくことにあります。私共の患者さんたちは、フルタイムでの立ち仕事に勤務されている方もおられますし、マラソンや登山、世界一周旅行に挑戦されている患者さんもおられます。人生の楽しみとして、80歳で日舞や社交ダンスを毎日楽しんでおられます。豊富な科学的データを積み上げることで、リンパ浮腫の治療は大きく変わってきました。
当診療所は、リンパ浮腫を専門とする医師と、リンパ浮腫セラピストチームとの連携を重視しています。私共の10年におよぶ治療データの解析では、外科治療だけで著効する患者さんは約7%に留まっています。適切な保存療法や、体重コントロールが、治療効果を最大限に向上させるカギになります。
そのために、様々な技術や知識、経験を有するプロフェッショナルなスタッフとの連携がとても重要となります。
青森県より来院された50代女性のリンパ浮腫患者さん(子宮癌術後)です。地元にリンパ浮腫を診てもらえる医療機関がないということで、当診療チームを受診されました。年間3回程度の蜂窩織炎に加えて、蜂窩織炎を発生することを恐れて、必要最小限の外出に控えていました。自宅で過ごす時間が長く、ストレスが溜まってしまうということで体重も徐々に増加し、それに伴い、リンパ浮腫も悪化し続けていました。
リンパシンチ検査にて、リンパ機能評価を事前に行い、リンパ管静脈吻合術(LVA)が有効であることを確認しました。局所麻酔下にLVAを実施し、蜂窩織炎の発生を抑制したところで、保存療法の強化と、体重コントロールを目的にJR東京総合病院にて、約4週間のリンパリハビリ入院を行いました。心臓が運動負荷に耐えられることを確認の上で、徐々に運動強度を上げ、最終的にはJR東京総合病院と連携しているジェクサー新宿店にて一般の方々と共にスポーツを楽しむことができるようになった段階で退院となりました。
退院後は蜂窩織炎も発生せず、体重も減り続け、浮腫も改善し続けている状況です。青森に帰ってからも、日ごろからスポーツを楽しまれているとのことです。外科治療と保存療法、運動療法の併用にて浮腫・蜂窩織炎は改善しました。
20代女性。原因不明の両下肢浮腫(特にアキレス腱周囲)が出現し、様々な医療機関で診断がつかず、私どもの診療チームに紹介受診されました。
リンパシンチグラフィにて、原因不明のリンパ節萎縮を認め、原発性リンパ浮腫と診断しました。
LVAと保存療法の組み合わせで治療を行いました。
治療前(上段)は、鬱的な心理状態から仕事も辞め、自宅に引きこもりがちになっていました。治療後(下段)は、心理的にも前向きになり、仕事も再開し、毎週フィットネスクラブに通い、健康的な生活を送ることができております。ファッションを楽しむこともできています。
原因不明のリンパ浮腫でしたが、私どもの診療チームでは、画像診断(リンパシンチグラフィやICGリンパ管蛍光造影検査、リンパ管エコー検査等)により、適切な診断と、治療計画を立てます。その上で、患者さんの希望や目標設定に合わせて、外科手術、リンパセラピストによる適切なストッキング指導、理学療法士によるリハビリテーションにより、人生を立て直すお手伝いを様々なアプローチにて実施します。
当診療チームにて、リンパ管静脈吻合術(LVA)治療にて蜂窩織炎(患部の発赤・疼痛、38.5℃以上の全身のはつね)の発生確率が約1/8に抑えられることを科学的データとしてまとめました。現在の治療成績は、90%を超えております。年間2回以上の蜂窩織炎を発症される患者さんには、LVAをお勧めしております。蜂窩織炎を抑えたのちに、保存療法を強化することで、より安定した状態で浮腫・蜂窩織炎・痛みの治療が進みます。
当診療チームでは、局所麻酔でのリンパ管静脈吻合術(LVA)を実施しております。手術の切開創も約1-3cmでと、体の負担はとても小さな手術となり、90歳を超える患者さんや、心臓などに問題を抱える患者さんでも手術が安全に実施できております。
術前に超音波装置(エコー)や、ICGリンパ管蛍光造影装置を用いることで、正確に集合リンパ管や吻合先の静脈の状態(位置関係・サイズ・機能)を確認することで、10年前に10か所吻合していた成績と、現在の3か所吻合する成績が同程度になっています。手術前にこれらの画像診断を行うことで、手術時間も半減(約2.5から3時間程度)し、傷のサイズや、数も減っています。重症リンパ浮腫患者さんにおいても、良好なリンパ管を見つけることができるようになってきました。
30代女性、子宮癌術後。むくみクリニックでは、LVA術後に肥大化した脂肪組織が残存する患者さんに対して、JR東京総合病院リンパ外科・再建外科との連携で、肥大化した脂肪組織を切除する象皮病根治術(全身麻酔)を実施しております。事前の超音波検査にて、リンパ管が残存している部位は脂肪切除を行わず、リンパ管がなくなっている部位を中心に脂肪を切除していきます。超音波検査の導入により、リンパ管機能を温存したままで異常に肥大化した脂肪組織を切除することができるようになってきました。
超音波検査を用いることで、リンパ管の状態が詳細に把握できるようになってきました。脂肪除去する部分は、集合リンパ管が存在していない部位を中心に行います。
当診療チームでの象皮病根治術は、リンパ管静脈吻合術(LVA)術後に行います。LVAにてリンパの流れを改善したうえで、肥大化した脂肪組織を切除することで、術後の成績が安定します。
60代女性。12年前に右乳癌に対して乳房切除術、リンパ節郭清術、放射線治療術を受けました。治療後から、右上肢のリンパ浮腫が出現し、保存療法を行いましたが、症状が徐々に悪化しました。ここ数年は年間10回以上の蜂窩織炎(40℃程度の発熱)が起こっている状態で、社会生活を送ることが大変難しい状態でした。当診療チームにおいて、局所麻酔下リンパ管静脈吻合術を2回行い、術後は浮腫の改善に加えて、蜂窩織炎もほぼ消失しました。
リンパ機能(リンパシンチ検査結果)に基づいて、患者さんごとの手術計画を立てます。保存療法や、手術(LVA等)を適切に組み合わせることで、これまで治療が難しいとされてきた超重症リンパ浮腫も治療ができるようになってきました。以下にご紹介させて頂きます。
私どもの診療チームでは、低侵襲のリンパ外科治療および、患者ごとのリンパ機能に合わせたオーダーメイドの保存療法を組み合わせて治療を行っております。90才を超える高齢女性において、超重症リンパ浮腫の治療を行いましたのでご紹介いたします。患者さん(下記)は、生まれつきの超重症リンパ浮腫と乳び胸水で、一生悩まれていました。多くの病院を渡り歩いたのですが、治療ができず90才を超えてしまいました。主治医が、最後の砦と言うことで、私どもの診療チームをご紹介頂き、治療を実施しました。治療は、局所麻酔下にリンパ管静脈吻合術(LVA/手術時間2時間)と、2回目の手術として腰椎麻酔と局所麻酔にて余剰皮膚の切除術を行いました。
治療はとてもスムーズに進み、患者さんのリンパ浮腫はほぼ正常状態まで改善し、本人がかねてから希望していたサッカーでのリハビリを行い、元気に退院されました。90代であり、かつ、乳び胸水を有していたため、保存療法は全身状態をチェックしながら弱圧のものからスタートしました。
治療前は車椅子での院内移動でありましたが、治療後は、本人は「100才まで元気に生活するぞ!!」と自分の足で力強い歩行が可能となりました。
私どもの診療チームでは、無理な手術計画を立てず、安全な治療をモットーに診療を行っています。今回は、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ師、医療秘書の総合力で治療した結果、良い治療成績を得られたものだと思います。写真および動画は、本人の許可を得て公開しております。
「リンパ浮腫をどげんかせんといかん!」、これは高齢者の患者さん達にも届けたい私どものメッセージです。
2020年5月18日 週間医事新報社に私ども診療記事が紹介されました(詳細はこちら)。
私どもは、リンパ浮腫専門の治療院(ana治療院/川越市)と連携を行っております。下図の患者さんは、保存療法をana治療院にて実施した後に、LVAを実施しました。浮腫の状態は改善しており、本人も生きる意欲が出てきたと喜んでおります。リンパ浮腫の診断がつきましたら、まずは専門の医療機関や、治療施設で保存療法を強化することをお勧めします。ana治療院はこちら。私ども診療チームもとても信頼している治療院です。
【訪問診療との連携】
ベテル南新宿診療所では、保存療法と、近隣住民に対する訪問診療を行っています。
私どもの診療チームでは、以下の3点の理由から、早期リンパ浮腫および、リンパ節郭清後の超早期リンパ浮腫患者さんを対象とし、早期治療をお勧めしています。
【1点目】早期でLVA手術を実施することで、重症化を防ぐことができるため(科学的なエビデンスが蓄積)。
【2点目】浮腫が発生する前の段階で、リンパシンチグラフィや、ICG検査、超音波検査を実施し、リンパ管の異常拡張を同定することが可能となってきました。リンパ管の異常を同定した段階で、LVA手術を実施し、リンパ浮腫の発生を予防します。
【3点目】子宮癌治療後の若い患者(20-40代)さんにの残り40-60年の人生を考えると、リンパ浮腫の発生を予防しておくことは、人生をエンジョイするためにもとても重要なことだと考えております。LVAを実施し、安心してスポーツを楽しんで頂くことで、癌の再発を抑制することができます(詳細はこちら)。
上図は、当科で実施した40代女性のLVA手術です。リンパシンチグラフィにて術前の皮膚逆流所見(異常所見)が、術後改善していることを示しています。術後の経過が良い患者さんは、弾性ストッキングなどの保存療法のケアを最小限に抑えることが可能となります。患者さんの状態によっては、ストッキングやスリーブが必要なくなります。
私どもの診療チームでは、女性医師による「陰部リンパ浮腫・陰部リンパ小胞」の治療を行っています。
陰部リンパ浮腫・陰部リンパ小胞は診断が難しく、尖圭コンジローマ(性感染症)と誤診されがちです。
特に陰部リンパ小胞に関しては、蜂窩織炎を発生する要因となるため、適切な診断と治療が必要です。
私どもは、リンパシンチグラフィにて確定診断の上、治療方針をご説明させていただきます。
陰部リンパ小胞に関しては、JR東京総合病院にて治療を行います。診療に関する詳細はこちら(原尚子医師のホームページ)。
むくみクリニックでは、JR東京総合病院との連携により、超重症リンパ浮腫患者さんのための治療を行っております。
保存療法や、外科治療(LVA等)を組み合わせた、患者さんの病態に合わせたオーダーメイドの治療を提案致します。
これまで、多くの超重症リンパ浮腫患者さんの治療を行い、歩行のみならず、立つことも難しい患者さんが立ち、歩くことを可能にしております。
治療を諦めていた患者さんが、笑顔になることを私どもは楽しみにして診療を行っています。※本写真・動画は患者さんの同意を得て、掲載しております。